SCMプラットフォームシステム構築

業界内の受発注・在庫連携、物流アセット共同利用を実現するプラットフォーム/基盤システムを構築

サプライチェーンの現場では、企業間・拠点間で情報とモノの流れが分断され、**「見えない」「つながらない」「分けられない(費用・責任)」**がボトルネックになりがちです。結果として、在庫の過多・欠品、事業リードタイムの長期化・緊急対応、現場の非効率、そしてムダなコストオンが慢性的に発生しています。

本サービスは、複数企業をまたぐサプライチェーンを**“標準化・共通化”するための土台として、受発注・在庫・入出荷・輸配送の情報をつなぎ、在庫資産およびキャパシティアセット(拠点/車両/作業設備)を共同利用できる流通プラットフォーム**を設計・構築します。

ポイントは「ITを入れる」ことではなく、共有できる業務・ルール・データ定義を先に整え、プラットフォームとして運用できる形に落とすこと。各社の目的や課題が異なる中でも、共通言語(ID・ラベル・ステータス・実績粒度)を定義し、例外処理や責任分界まで含めて設計することで、“協調物流”が回る状態をPoC(小さく試す)→段階展開→運用定着まで一気通貫で推進します。

Contents

よくある課題

1. 緊急オーダーに対応するため、在庫が膨大し滞留化

  • 緊急オーダーに対応するため、事前に在庫を増やす傾向に陥りやすい
  • 一方で、需要を見誤り、欠品が生じることもある
  • 想定以上の需要オーダーが入る場合は、現場も能力不足となり、現場負荷が重い

2. 企業間で情報がつながらず、現場が“都度調整”で疲弊

  • 受発注・ASN・入荷予定・納品実績の粒度がバラバラで、突合に時間がかかる
  • 「誰が、いつ、どこに、何を」運んだ/預けたのかが追えず、問合せ対応が属人的
  • 共同化を進めたいが、例外時の連絡・調整が増え、むしろ運用負荷が上がる

3. 費用配賦ができず、共同化が“単発イベント”で終わる

  • 共同配送で削減できても、誰がどれだけ得したか/負担したかが説明できない
  • 取引条件・運賃体系・付帯作業が企業ごとに異なり、配賦ロジックが作れない
  • 請求・支払いが手作業(Excel)になり、運用が破綻する

4. システム導入が先行し、標準化が追いつかない

  • ツールを入れてもデータ定義が統一されず、結局“同じ数字”にならない
  • 部門ごとに最適化した結果、横断のKPI・可視化ができない
  • 現場が回らない/例外対応が多いのに、改善サイクルが回らない

得られる成果

1. 在庫と業務の計画精度が向上

  • 在庫のバラつきが抑制され、在庫が平準化
  • 緊急対応が減少し、業務が平準化
  • 業務の事前準備を計画できることで、現場負荷を回避

2. 企業間連携の“見える化”と、現場調整の削減

  • 入荷予定〜接車〜荷役〜出荷までのステータスを統一し、遅延・滞留を即時把握
  • 問合せの一次切り分けが可能になり、属人的な電話・メール調整を削減
  • 共同物流の運用状況を定量で把握し、改善論点を揃えられる

3. 費用配賦の透明化により、共同化が“継続”する

  • 配賦ルールを事前に合意し、共同化の成果を継続的に分配できる
  • 請求・支払い・レポートを仕組み化し、運用負荷を最小化
  • 継続運用を前提に、共同配送・共同保管のスケールが可能になる

4. 標準化・共通化を起点に、プラットフォーム型の拡張が可能

  • 受発注・在庫・輸配送の共通データ基盤を持つことで、追加機能(最適化/分析/AI)を乗せやすい
  • 新規企業の参加時も、共通仕様に沿ってオンボーディングできる
  • 「コストセンター」から「収益を生む仕組み」へ転換する足場になる

アプローチ

見える

分断を“共通の景色”に変える(データ定義と現状把握)

狙い

企業ごとに分断された商流・物流・データの実態を同じ尺度で捉え、共同化できる領域と阻害要因を明らかにする。

主な内容

① 共同化の対象範囲を定義(企業/拠点/輸送レーン/商流/SKU特性)

  • まず「何を共同化するか」を絞り、例外条件も含めて整理(温度帯/返品/時間指定 等)

② 業務・データの棚卸し(As-Isの見える化)

  • 受発注/ASN/入荷予定/検品/出荷実績/運賃請求までのプロセスとデータ粒度を整理
  • ID体系(取引先/納品単位/荷姿/車両/バース)を棚卸し

③ 現場のボトルネックを定量化

  • バース滞留、荷待ち時間、検品負荷、照合ミス、問合せ件数、配賦工数などを指標化
  • カメラ・ログ・実績データで“現場の体感”を数字で裏取り

決める

標準ルールを設計し、共同運用の合意を作る

狙い

共通データ、運用ルール、配賦ロジックを設計し、参加企業が納得して共同運用できる土台をつくる。

主な内容

① 共通データ定義・イベント設計

  • 「いつ・どのタイミングで・誰が・何を更新するか」をイベントとして設計
  • ステータス定義(予約/到着/接車/荷役中/完了/出発 等)と更新責任を明確化

② 共同利用ルール設計(バース/車両/荷物)

  • 予約・優先順位・遅延時対応・キャンセル・例外処理の運用を設計
  • 品質基準と責任分界(誤出荷・破損・遅延)を合意形成

③ 運賃配賦ロジック設計(“揉めない仕組み”)

  • 配賦キー(重量/容積/距離/時間帯/積載寄与/付帯作業)を定義
  • 共同化の利益配分(削減額の按分/固定費の割戻し等)まで整理

動かす

PoCで実証し、運用として回る形に落とす

狙い

代表拠点・代表レーンで最小構成から動かし、現場負荷を抑えながら共同化を段階的に拡大できる状態にする。

主な内容

① PoC実装(短期で動く最小構成)

  • 代表拠点×代表レーンで、①バース-カメラ ②トレース-ラベル ③配賦ツールを部分導入
  • 現場負荷が増えない運用(入力最小/自動取得)を優先して設計

② 段階展開(拠点→レーン→企業)

  • KPI(荷待ち/滞留/誤出荷/配賦工数/共同化比率)で効果確認しながら範囲拡大
  • 参加企業のオンボーディング手順(仕様・教育・テスト)をテンプレート化

③ 定着(運用ガバナンスと改善サイクル)

  • 会議体(週次運用/月次評価)と役割(運営主体/参加企業窓口)を設計
  • ダッシュボードで“見える”→意思決定→改善を回し続ける仕組みにする